2026年は、住まいに関わるお金が大きく変化している年です。建材価格・住宅ローン金利・食費や光熱費など暮らし全体のコストが同時に動いています。このコラムでは今起きている変化をデータで整理しながら、これからの住まいづくりで大切なことをお伝えします。
2022年から今まで——値上げはどれだけ続いたか
「最近また値上がりした」と感じる方も多いと思いますが、実はこの流れは2022年から続いています。「何品目が上がったか」より「実際にいくら上がったか」の方がリアルに伝わると思い、食品・建材・光熱費・金利をまとめてグラフにしました。
グラフを見ると、マヨネーズ(1kg)は2021年の232円から2026年には856円と約3.7倍(指数369)に達しています。食用油は46%増、食パンは27%増です。建材では外壁塗料が7月以降+80%で指数180、再エネ賦課金(電気代に加算)は指数256と2.5倍以上になっています。住宅ローンの固定金利も2021年比で約70%上昇(指数170)しており、あらゆるコストが一方向に動き続けています。
「いつか落ち着く」という期待は持ちにくい状況です。家にまつわるお金を今一度、現実的な数字で見直すタイミングが来ています。
建築資材・外装材の値上げスケジュール
家を建てるときやリノベーションするときに使う材料が、2026年6月から7月にかけて一斉に値上がりしています。特に今回は「外装材」と呼ばれる屋根・外壁・床材に大きな影響が出ています。
| 時期 | 品目 | 値上げ幅 |
|---|---|---|
| 6月1日〜 | 石膏ボード(吉野石膏・チヨダウーテなど) | 約20%↑ |
| 6月1日〜 | 金属サイディング・屋根材(最大手メーカー) | 18%以上↑ |
| 6月22日〜 | フローリング・建具(ウッドワン) | 15%↑ |
ナフサ(石油由来の原材料)不足の影響で、断熱材・防水材・ルーフィングは受注停止や納期未定が発生中です。値上がりだけでなく「物が届かない」状況も起きています。計画中の方は早めの確認をおすすめします。
建築資材・内装材の値上げスケジュール
外装材だけでなく、壁紙・断熱材・塗料など家の「内側」を作る材料も7月以降に値上がりが続きます。
| 時期 | 品目 | 値上げ幅 |
|---|---|---|
| 6月29日〜 | 壁紙・床材(リリカラ) | 15〜30%↑ |
| 7月1日〜 | 断熱材(マグ・イゾベールなど) | 25%↑ |
| 7月1日〜 | 外壁塗料・仕上げ材(エスケー化研など) | 30〜80%↑ |
「5月が価格を固定できる最終ライン」と業界内では言われていました。6月以降に出る見積もりは以前とは別物とお考えください。すでに見積もりを取得している方は、有効期限を確認することをおすすめします。
実際いくら上がるの?新築・リノベの試算
「何%上がる」と言われてもピンとこない方のために、実際の工事費への影響を金額で試算しました。
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新築 30坪(木造・標準仕様)
値上げ前 3,120万円 ↓ 6月以降 3,310万円 差額 約+190万円 |
フルリノベ 戸建て(80〜100㎡)
値上げ前 1,400万円 ↓ 6月以降 1,510万円 差額 約+110万円 |
※建築費の約40%が資材費。今回の値上げ(平均15〜20%)を資材費部分に反映した試算。物件・仕様により異なります。
「今月」と「来月以降」の見積もりで、これだけ変わります。これはあくまで試算ですが、動くタイミングが費用に直結することは確かです。
住宅ローン金利——25年間の推移と今
建材費と並んで、毎月の返済額に直結するのが住宅ローン金利です。フラット35(固定金利)の推移を見ると、2016年に過去最低の0.90%を記録した後、2022年頃から上昇が始まり、2026年6月時点では3.06%と11ヶ月連続で上昇しています。
- 1年前(約2.5%):月々 約107,000円
- 現在(3.06%):月々 約115,000円
- 差額:月々 約8,000円、35年間の総返済差 約330万円
特に2025年は横ばいが続いていましたが、2026年に入ってから急激に上昇しています。変動金利は6月時点では据え置きですが、日本銀行が2026年6月15・16日に追加利上げを検討中で、実施された場合は同年10月頃から変動金利も上昇する見込みです。
「今後も金利が上がりそうで不安」という方には、返済額が変わらない固定金利の安心感があります。一方で「繰り上げ返済を積極的に進める予定」という方には変動金利のメリットもあります。どちらが合うかは家族の収入・ライフプランによって変わりますので、ぜひ一度ご相談ください。
食費・電気代——暮らし全般の値上がり
住まいだけでなく、毎日の生活費も上がっています。「家にかけられるお金」を考えるうえで無視できない話です。
| 分野 | 内容 | 変化 |
|---|---|---|
| 食品 | お菓子・即席麺・食用油・調味料など906品目 | 3〜27%↑ |
| 電気代 | 再エネ賦課金が過去最高(4.18円/kWh)に。6月請求から丸1ヶ月分初反映 | 過去最高 |
| 電気・ガス補助金 | 2026年5月26日に夏の復活が閣議決定。7〜9月使用分(8〜10月請求)で実施 | 復活決定 |
夏の補助金の詳細(申請不要・自動値引き)
| 対象 | 7月・9月使用分 | 8月使用分(ピーク) |
|---|---|---|
| 電気代(低圧契約) | 3.5円/kWh | 4.5円/kWh |
| 都市ガス | 14円/㎥ | 18円/㎥ |
3か月合計の軽減目安は標準的な家庭で約5,000円です。LPガス(プロパンガス)は対象外ですが、自治体経由で別途支援があります。
値上げ時代だからこそ「総額」で考える
以前は「新築か中古か」という比較が中心でした。しかし今は、建築費や金利だけでなく、光熱費・食費・維持費まで含めた「暮らし全体のコスト」で住まいを考える時代になっています。
- 住宅ローンの月々返済額
- 光熱費(断熱性能が低いと毎月の冷暖房費が増える)
- 食費・日用品(年間3〜5万円規模の負担増が続く)
- 将来の修繕・維持費
- 教育費・保険・通信費など家計全体
大切なのは「どんな家を買うか」ではなく、その住まいで無理なく暮らし続けられるかです。購入価格だけで判断すると、光熱費や維持費で後から苦しくなるケースもあります。
断熱性能が高い住宅は冷暖房費を抑えやすく、快適性も向上します。購入時には見えにくい部分ですが、10年・20年と住み続けるほど差が積み上がります。私たちがリノベーションで断熱性能・耐震性能を重視しているのはそのためです。値上げが続く今、住宅性能の重要性はこれまで以上に高まっています。
賃貸に住んでいる方も他人事ではない
「自分は賃貸だから関係ない」と思っている方にも、金利上昇の影響が及ぶ可能性があります。その仕組みを整理すると次のようになります。
- 金利が上がる——住宅ローンの固定金利が11ヶ月連続で上昇中
- オーナーの返済負担が増える——賃貸物件のオーナーも融資を受けており、変動金利で借りているオーナーは返済額が増加
- 家賃に転嫁される局面が来る——コスト増を吸収できなくなると、更新時の家賃値上げという形で入居者に影響が及ぶ
「払い続けるより、買った方が安い」という局面が来るかもしれません。家賃が上がるなら、同じ金額で自分の資産になる家を持つという選択肢も、一度考えてみる価値があります。熊本の中古住宅×リノベーションであれば、まだ手の届く金額感で実現できます。
窓だけは変えてほしい——今すぐできる対策
「全部やらなくていい。でも窓だけは変えてほしい」——これは私たちが日ごろからお客様にお伝えしていることです。
本来は家全体の断熱改修が理想です。しかし「そこまで大掛かりな工事は難しい」という方も少なくありません。そんな場合は、まず費用対効果の高い「窓」から始めることをおすすめしています。
家の熱の50〜70%は窓から逃げています。外壁・換気・屋根・床と比べても窓が圧倒的に熱損失が大きく、ここを改善するだけで冷暖房効率が大きく変わります。
| 部位 | 熱の出入り割合 |
|---|---|
| 窓 | 50〜70% |
| 外壁 | 15〜25% |
| 換気 | 15〜25% |
| 屋根・床 | 各5〜10% |
※出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会 省エネルギー建材普及促進センター「住宅の省エネルギー基準の解説(平成28年度)」より
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光熱費が下がる
冷暖房の効率が良くなり、毎月の光熱費を削減できます。 |
🛋️
快適になる
冬は暖かく、夏は涼しい。一年中快適に過ごせます。 |
💰
最大100万円補助
窓の断熱リフォームは、国の補助金対象です。※制度により上限額は異なります。 |
工事費が値上がりしても補助額は変わらない定額補助です。登録業者経由で申請するため手間はほぼありません。2026年12月31日まで実施予定ですが、予算上限に達した時点で終了するため、動くなら早めが安心です。
🏠 家全体の断熱改修が理想ですが、まずは効果が大きく費用対効果の高い「窓」から。お気軽にご相談ください。
熊本でマイホームを考えている方へ
建材価格の上昇。住宅ローン金利の変化。暮らしに関わるコストの上昇。これからの住まいづくりは、以前よりも慎重な判断が求められる時代になっています。
でも、不安になる必要はありません。
大切なのは正しい情報を知ること。そして、価格だけでなく、長く暮らしたときの価値で住まいを考えることです。値上げ時代だからこそ、「安い家を探す」のではなく「長く安心して暮らせる住まいを選ぶ」という視点が重要になっています。
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新築の場合
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中古+リノベの場合
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まずは今の相場を知るところから始めましょう。「いくらかかるか知りたい」だけのご相談も、もちろん大歓迎です。